「一棟貸しはグループや家族向け」と思われがちですが、1名から受け付ける宿は意外に多く、ひとり旅との相性は抜群です。大浴場で知らない人と鉢合わせることもなく、温泉を独り占めし、食事の時間も就寝時間も自分で決められる——一棟貸しのひとり旅は、まさに「自分への贅沢」です。
この記事では、ひとり旅にこそ響く一棟貸し5軒を厳選しました。温泉を独占するリセット旅(安曇野)、サウナ付き町家で観光を深める旅(金沢)、京町家から始まる朝の散歩(京都)、縁結びの大社への参拝旅(出雲)、南蛮貿易の歴史の街をひとりで歩く旅(平戸)——それぞれのひとり旅スタイルに合わせた一軒です。
ひとり旅で「一棟貸し」を選ぶ前に確認したい3つのこと
グループ向けが多い一棟貸しでひとり旅をするために、予約前に確認しておきたいポイントです。
- 1名からの予約可否と1名料金を確認する(「最少人数:1名」の記載があるか。1棟あたりの固定料金の場合は複数名より割高になるため、コストに納得して選ぶのがポイント)
- 近くに食事できる場所があるかを確認する(自炊設備があっても、ひとり分の食材調達が難しいエリアもある。コンビニや地元の飲食店との距離も大切な情報)
- セキュリティとチェックイン方法を確認する(スタッフが常駐しないキーレスタイプも多い。ひとり旅では緊急時の連絡先を把握しておくと安心)
ひとり旅の一棟貸しは「非常識な贅沢」ではない
1名で一棟貸しを予約すると1名当たりの料金は高めになりますが、「自分の時間を完全にコントロールできる」という体験の価値は、グループ宿泊とは全く異なります。旅館やホテルの「一人部屋割り増し料金」に代わる選択肢として、ひとり旅の宿泊予算を一棟貸しに充てる旅行者が増えています。
24時間源泉かけ流しをひとりじめできる 一棟貸しVilla安曇野:温泉を独占して北アルプスでリセット
長野県安曇野市穂高有明。北アルプスの麓、清流と田園が広がる安曇野に、「24時間源泉かけ流しをひとりじめできる 一棟貸しVilla安曇野」はあります。その名が示す通り、1名での宿泊を受け付けており、源泉かけ流しの温泉をまるごと自分だけで占有できます。安曇追分駅から車で約10分、サウナも完備した一棟貸しです。
ひとり旅でこの宿を選ぶ理由は明快です——「誰とも共有しない温泉」「誰にも遠慮しない時間」。北アルプスを望む安曇野の澄んだ空気の中、好きな時間に温泉へ、好きな時間にサウナへ。穂高連峰の稜線が焼けるような夕暮れ時に湯に浸かる体験は、日常の疲れをすべて洗い流してくれます。わさびの産地として有名な安曇野の地産食材を近隣の直売所で調達して自炊するのも、ひとり旅ならではの楽しみ方です。
竪町かなた:金沢・サウナ付き町家一棟貸しで「加賀百万石の街」をひとり歩く
石川県金沢市竪町は、ひがし茶屋街や武家屋敷跡に近い旧市街エリアです。「竪町かなた」は完全プライベートのサウナを備えた金沢町家の一棟貸しで、金沢の文化観光と「ととのい」を組み合わせたひとり旅を叶えてくれます。充実したアメニティで、ひとり旅のための細やかな配慮が行き届いています。
朝イチのひがし茶屋街は観光客が少なく、格子戸が続く静かな小路をひとりで歩ける最高の時間帯です。昼は近江町市場で新鮮な魚介を見て歩き、夜は宿に戻ってサウナでととのう——金沢というコンパクトな観光都市を丸ごと楽しみながら、プライベートなアジールにも帰れるスタイルは、ひとり旅の理想的な形です。兼六園や21世紀美術館まで徒歩圏のロケーションも魅力です。
京蘭ー白川邸:京都・東山三条の京町家、信楽焼露天風呂でひとりの夜を過ごす
京都市東山区三条。石塀小路や八坂神社まで徒歩圏のこのエリアに、信楽焼の露天風呂を持つ京町家の一棟貸し「京蘭ー白川邸」があります。ひとり旅で京都に泊まるなら、観光地の中心に自分だけの京町家を構える体験を選んでみてください。
早朝の知恩院や南禅寺は、夕方とはまったく異なる静謐な表情を見せます。ひとりだからこそできる「朝6時の京都散歩」——観光客がほとんどいない時間帯に石畳を歩く感覚は、団体旅行では得られません。夕方宿に戻り、信楽焼の湯舟に浸かりながら一日を振り返る。京都の一日を味わい尽くすひとり旅の拠点として、この宿は申し分ありません。
出雲日和 堀川別邸:出雲大社まで徒歩4分の一棟貸し、縁結びの神様にひとりで向き合う
島根県出雲市大社町。「出雲日和 堀川別邸」は、一畑電鉄・出雲大社前駅から徒歩約4分という好立地にあります。リノベーションされた古民家を一棟まるごと貸し切り、中庭を望む露天風呂を備えています。BALMUDAの家電が揃うキッチンなど、現代の快適さと古民家の風情が共存する空間です。
ひとりで出雲大社を参拝する旅は、精神的な意味合いを持ちます。縁結びの神・大国主命(おおくにぬしのみこと)の前に一人で立つとき、日常から少し離れた場所で自分自身と対話する時間が生まれます。参拝後は松の参道沿いの出雲ぜんざいで一息つき、夜は中庭の露天風呂でひとりの時間を締めくくる。ひとり旅の「旅の意味」をじっくり噛み締める宿です。
一棟貸し平戸よこた:長崎・平戸で1名から泊まれる、南蛮ロマンの港町ひとり旅
長崎県平戸市。ヨーロッパの貿易船が最初に停泊した「南蛮貿易の港」として知られるこの町は、教会とお寺が共存する独特の景観を持ちます。「一棟貸し平戸よこた」は1名からの宿泊を受け付けており、平戸の景色と空が見える半露天風呂とBBQガレージを備えた一棟貸しです。120インチの大型スクリーンも完備しています。
平戸をひとりで歩くのに良い時間は、早朝と夕暮れ時です。平戸城天守閣から見渡す平戸瀬戸の朝靄、寺院の屋根と協会の尖塔が同じ視界に収まる「寺院と教会の見える風景」——写真を撮りながら自分のペースで街を歩けるのは、ひとり旅の特権です。地元の農産物直売所が宿から車で3分以内にあり、自炊での食材調達にも便利です。1人料金は¥13,500〜と、一棟貸しとしては手頃な設定です。
一棟貸しのひとり旅は高すぎませんか?
1名当たりの費用は複数人で泊まるより高くなりますが、「プライベート温泉」「深夜の静けさ」「誰にも気を遣わない空間」などの体験を含めると、良質なビジネスホテルのシングルルームと大差ない場合もあります。今回紹介した5軒のうち、平戸よこた(¥13,500〜)、京蘭-白川邸(¥12,169〜)は比較的リーズナブルです。
ひとりでのチェックインは不安ではありませんか?
多くの一棟貸しはスマートロック(暗証番号)でのセルフチェックインです。事前に施設からメールで案内が届くため、手順通りに行けば問題ありません。疑問点は事前に電話・メッセージで確認しておくと安心です。
まとめ
ひとり旅向けの一棟貸し5軒を紹介しました。安曇野の温泉独占、金沢のサウナ町家、京都の京町家散歩、出雲大社参拝の宿、平戸の南蛮歴史探訪——どれも「ひとりだからこそ深まる体験」があります。自分だけの一棟貸しで、誰にも邪魔されない旅を一度体験してみてください。